希土類株が再び注目を集めている。投資家が中国の新たな輸出規制と世界的なサプライチェーン安全保障への懸念の高まりに反応しているためだ。この動きは米中市場全体で上昇を引き起こし、希土類の採掘・加工に関連する企業が大幅な上昇を見せている。
米国希土類株が上昇
10日、米国上場の希土類関連銘柄が急騰した。クリティカル・メタルズ(CRML-US)は28%以上上昇、アメリカン・リソーシズ(AREC-US)は36%上昇、エナジー・フューエルズ(UUUU-US)は10%以上上昇した。この勢いは10月13日にも続き、クリティカル・メタルズは55%以上急騰、アメリカン・リソーシズとMPマテリアルズ(MP-US)はそれぞれ20%以上上昇した。
この上昇は、中国の輸出政策強化とAI半導体、防衛システム、クリーンエネルギー技術における希土類需要の高まりから恩恵を受ける企業への投資家関心の高まりを反映している。
中国A株市場も追随
熱狂は米国市場に限らなかった。中国では、安泰科技が4日連続でストップ高、宝鋼、中国希土類、新生活、北方希土類もすべて上昇した。
上昇に拍車をかけたのは、盛和資源が強気の業績予想を発表し、2025年第1四半期から第3四半期までの純利益が前年同期比696%から783%増と予測したことだ。同社は希土類製品価格の上昇を主な要因としている。
政策転換が市場心理を牽引
中国の商務省と税関総署は最近、希土類および関連材料に対する新たな輸出規制を課す4つの発表を行った。当局者は、これらの措置が特定の国を標的とするものではなく、国家安全保障とサプライチェーンの安定性を守るために設計されていると強調した。
国投証券のアナリストは、この政策が単純な資源管理から技術とサプライチェーン安全保障への二重の焦点への転換を示していると指摘。この動きは希土類価格のさらなる上昇を引き起こし、生産者の収益をさらに押し上げると予想されている。
米国の対応:国内サプライチェーン構築
一方、米国政府は中国の供給への依存を減らすための措置を講じている。10月7日、ワシントンはトリロジー・メタルズとの提携を発表し、この探査会社の10%の株式を取得した。また、トランプ政権がクリティカル・メタルズへの出資を検討しているとの報道もあり、これが実現すれば米国はグリーンランド最大の希土類鉱山プロジェクトに直接的な関与を持つことになる。
これらの動きは、希土類の戦略的重要性がAI・半導体産業だけでなく防衛・再生可能エネルギー分野にとっても重要であることを浮き彫りにしている。
大局的な見方
需要が高まり、サプライチェーンが精査される中、希土類はますます戦略的金属と見なされている。中国の輸出規制、米国政府の提携、企業の堅調な業績が相まって、このセクターに強力な追い風が吹いている。
投資家にとってのメッセージは明確だ:希土類株は再びホットな取引対象となり、その戦略的価値に対する市場の評価は高まる一方である。