米国のメモリチップ株は月曜日(11月10日)に強力な上昇を見せ、サンディスク(SNDK-US)がその先頭に立ちました。このフラッシュストレージ大手の株価は11.89%上昇して267.95ドルとなり、取引時間中には一時的に270.91ドルの史上最高値を記録しました。この動きにより、サンディスクの株価はわずか2か月で5倍に上昇する驚異的な上昇トレンドを締めくくりました。
価格引き上げが勢いを加速
この急騰は、サンディスクが11月にNANDフラッシュの契約価格を最大50%引き上げたとの報道を受けたものです。これは、4月に10%、9月にさらに10%の値上げを行った後の2025年に入って3回目の価格引き上げとなります。この積極的な価格戦略は業界全体の方向性を示し、マイクロンテクノロジー(MU-US)などの競合他社も追随する動きを見せています。
今回の値上げは、AI需要によるフラッシュメモリの需要が供給能力を上回る世界的な需給不均衡の中で行われています。
セクター全体の上昇
サンディスクの上昇は米国メモリチップセクター全体を押し上げました:
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マイクロンテクノロジー(MU-US): +6%
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シーゲートテクノロジー(STX-US): +5%
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ウェスタンデジタル(WDC-US): +7%
これらの上昇は、AIブームの恩恵を受けるストレージサプライヤーに対する投資家の熱意を浮き彫りにしています。
アナリスト格上げが追い風に
サンディスクが2026年度第1四半期の業績予想を上回ったことを受け、複数の投資銀行が目標株価を引き上げました。同社は売上高、マージン、EPS(1株当たり利益)のすべてで予想を大幅に上回り、第2四半期の業績見通しも上方修正しました。
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ゴールドマン・サックスは12か月目標株価を140ドルから280ドルに引き上げ、2025年〜2027年のEPS予想を69〜85%上方修正しました。
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バーンスタイン・ソシエテジェネラル・グループはさらに踏み込み、目標株価を120ドルから300ドルに引き上げるとともに「アウトパフォーム」評価を維持しました。バーンスタインは、堅調な価格設定、在庫の減少、堅牢な需要を理由に挙げています。
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ジェフリーズとみずほ証券も、有利な価格設定とAIサーバー需要を理由に目標株価を引き上げました。
バーンスタインは現在、サンディスクのEPSが2026年度に14.10ドル、2027年度に28.15ドルに達すると予想しており、堅調な価格設定が2026年後半まで持続するとの確信を示しています。
業界の背景
AIの波が半導体業界の構造を変えつつあります。アマゾンやメタなどのグローバルなハイパースケールプロバイダーはAIインフラに資本を投下しており、高性能メモリへの需要を牽引しています。一方、サムスン、SKハイニックス、マイクロンなどの海外メーカーは資本支出をHBM(高帯域幅メモリ)チップに集中させており、従来型NANDの供給は逼迫した状態が続いています。
業界アナリストは、従来型ストレージの需給ギャップが来年以降もしばらく続き、高水準の価格設定を支えると見ています。
結論
サンディスクの史上最高値更新は、AI需要と積極的な価格戦略がメモリチップセクターをどのように変革しているかを示しています。アナリストが目標株価の引き上げを競い、投資家が殺到する中、同社は半導体ブームの焦点となっています。
現在の課題は、2026年にかけて生産能力の拡大が進む中で、価格設定力が維持できるかどうかです。現時点では、サンディスクの勢いに衰える兆候は見られません。